泌尿器科がん

近年、国内における前立腺がんの患者数は著明な増加を示しており、国立がん研究センターの予測では、2022年男性の罹患率第1位となっています。したがって、今後ますます前立腺がん診療の重要性は社会全体としても、当院においても増大してくると考えられます。 個別の治療手段ということでは、手術、放射線治療(IMRT・3D-CRT等)、薬物療法が選択肢となります。 当院では手術・薬物療法を中心に実施しており、放射線治療は適応となる患者さんにつきましては、提携病院および他院への紹介をおこなっています。 また、泌尿器科がんの中で前立腺がんに次いで多いのが膀胱がんです。 筋層非浸潤性膀胱がんの成績は良好ですが、進行例の成績は不良です。 3番目に多いのが、腎細胞がんです。 進行例での発見も比較的多く、手術非対象例や進行例には分子標的薬投与を用いた治療もおこなっています。

主な病態および対象疾患

前立腺がん

PSAの測定や生検を積極的におこない、早期発見に努めています。 もし、がんが見つかった場合には、年齢や病気の進み具合によって手術療法、放射線療法、ホルモン療法など患者さんとご相談のうえ、最適な治療をご提供いたします。

腎細胞がん・尿道がん

手術療法が中心になりますが、腫瘍の大きさによっては、傷口の小さな腹腔鏡手術を積極的におこなっています。 進行症例に対しては、各種抗がん剤治療を検討し、QOLを第一に考えた治療を提供していきます。

膀胱がん

早期がんに対しては、内視鏡的切除術をおこないます。 進行した膀胱がんに対しては、原則的に膀胱全摘術をおこない、尿道が温存できる場合には小腸で新しい膀胱を造り、自然排尿可能となる手術をおこなっています。 また、膀胱温存を希望される場合は、内視鏡を使った手術と抗がん剤を組み合わせた治療を選択します。

当院での診療の特徴

前立腺がん:PSA検診から前立腺生検まで確定診断をおこない、治療方針を決定します。 具体的治療内容については、患者さんとともに選択し、必要があれば他院(提携病院含む)へ紹介します。 腎細胞がん、尿路上皮がん(腎孟尿管膀胱)については診断から治療まで幅広く当院でおこなっています。

当院の泌尿器がん等に係る手術等実績

前立腺精巣摘出術15
精巣精巣悪性腫瘍手術2
腎(尿管)悪性腫瘍手術1
腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術2
腎盂膀胱悪性腫瘍手術1
尿管腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術3
腎(尿管)悪性腫瘍手術1
膀胱膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの)53
膀胱悪性腫瘍手術(全摘(回腸又は結腸導管を利用して尿路変更をおこなうもの))4
経皮的腎(腎盂)瘻造設術4
(2021年実績)

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