予約専用ダイヤル 0299-85-1121
「卵巣・子宮体がん」への当院の診療について

卵巣がんは、卵巣に発生したがんです。卵巣に発生する腫瘍(しゅよう)には、良性と悪性、その中間的な境界悪性というものがあります。卵巣に腫瘍ができたからといって、卵巣がんとは限りません。

進行すると、おなかの中にがんが広がる腹膜播種(はしゅ)が生じやすくなります。また、胃から垂れ下がって大腸小腸をおおっている大網(たいもう/だいもう)、おなかの大血管の周りにある後腹膜リンパ節、大腸、小腸、横隔膜、脾臓(ひぞう)などに転移することがあります。

婦人科のがんで最も多いのは、子宮がんです。子宮がんは子宮頸がんと子宮体がん(子宮内膜がん)に分けられます。子宮体がんは子宮内膜がんとも呼ばれるように、胎児を育てる子宮の内側にある、子宮内膜から発生するがんです。一方、子宮頸部や頸管の上皮から発生したがんが、子宮頸がんです。まれに子宮の筋肉の層から子宮肉腫が発生しますが、これは、子宮体がんとはまったく違う病気です。

同じ子宮のがんであっても、子宮体がんと子宮頸がんは、診断・治療・予後いずれに関しても異なることが多いので、子宮体がんと子宮頸がんの違いを正しく理解することが大切です。

主な病態および対象疾患

悪性卵巣腫瘍

腫瘍が発生しても初期には自覚症状が乏しく、40~50%の症例は腫瘍芽腹腔内臓器や腹膜に播種したⅢ-Ⅳ期で発見されます。

境界悪性腫瘍

多くは早期症例で、再発しても潜伏期が長く予後は良好です。
腹膜がん・卵管がん:進展様式は卵巣がんと同様に隣接臓器や組織への播種を主体とします。

転移性卵巣がん

治療は原発臓器のがんに準じますが、圧迫症状があれば切除を検討する場合もあります。

前がん病変(子宮頸部上皮内腫瘍)

若年者に増加傾向があり、妊孕性の温存を考慮した頸部切除(LEEPないしは円錐切除)が検討されます。

前がん病変(子宮内膜増殖症)

内膜掻爬による体がんの除外診断が必要です。

子宮頸がん

女性性器がんの中でもっとも頻度が高く、細胞診による検診での早期発見により死亡数は減少傾向にあります。

子宮体がん

若年に多いエストロゲン依存症と高齢者に多いエストロゲン非依存症の2つのタイプがあります。

子宮肉腫:良性の筋腫との鑑別が難しく、摘出子宮の病理組織検査で診断されます。

当院での診療の特徴

  1. 画像診断、腫瘍マーカーにより良性の可能性が高い場合には、腹膜鏡での腫瘍摘出ないしは附属器切除をおこないます。教会悪性ないしは悪性腫瘍が疑われる場合には、術中迅速病理検査下に開腹手術をおこないます。
  2. 境界悪性・悪性卵巣腫瘍の基本術式は両側附属器摘出、子宮全摘出、大綱、虫垂切除で、さらに播種病巣の切除や後腹膜リンパ節切除をおこないます。消化管や腹腔内充実臓器の連携により消化管・肝・脾切除などを併せておこなうこともあります。
  3. 個別化された化学療法をおこないます。Ⅲ -Ⅳ期、再発症例には分子標的薬の投与も併せておこなっています。
  4. 手術でのoptimalな切除が困難な場合には、化学療法を先行させた後に手術をおこなうこともあります。
  5. 若年で境界悪性ないしは早期の悪性腫瘍症例には妊孕性を温存した手術・化学療法をおこなっています。

当院の卵巣・子宮体がん等に係る手術等実績

(2018年実績)

子宮頚部 

子宮頸部(腟部)切除術 1

子宮体部

子宮悪性腫瘍手術 6
子宮内膜掻爬術 6

卵巣

子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 3